4D映画やテーマパークアトラクションで使われる「匂い」の演出
ディズニーランド(シー)のアトラクションで急にバナナの匂いがしたり、最近数も増えてきた4D映画での匂いの演出がされたりと、香りを使った技術というのが少しずつ普及しているように感じます。
最近ひょんなことからそれらがどのように行われているのか気になり調べたことがあったので、せっかくなので記事にしたいと思います。
セントエアー(scent air)という会社
この技術領域で有名なセントエアーという会社があります。
もともとはウォルトディズニーの中で、アトラクションでの匂いの演出をやるための技術開発から始まった企業のようです。
おそらく、この辺の技術を担うウォルトディズニーイマジニアリング(The Walt Disney Imagineering)という企業からスピンオフした会社なのではないかと推測されます。
そして、ディズニーシーのシンドバッドのアトラクションで香るバナナの匂いなど、ディズニーのテーマパークで使われる演出にはこの企業の技術が使われているのではないかと思われます。
HPを見ると分かる通り、いくつかの匂いを発する装置と、それに装着する匂いのもととなるカートリッジをセットにして使用するようです。
カートリッジの種類はデフォルトでも100種類以上あるようで、おそらく大規模な施設だとオリジナルで作成したりもするのではないでしょうか。
ホテルなどでも使用されている実績があるようです。
ヒルトンホテルなどはロビーに入ったときに特徴的ないい匂いがしますよね。
4D映画でもカートリッジの仕組みを使用
4D映画でも、映画に合わせてカートリッジを座席に装着することで演出を行っているようです。1つのカートリッジが何回分の上映まで持つのかわかりませんが、スタッフが定期的に交換しているようです。
実際に4D映画で上記のScentAirの製品が使われている、という記述もネット上で見つけられましたが、日本では4DX/MX4Dという2種類存在する中で、どこまでがScentAirの技術なのかどうかまではわかりませんでした。
ただ、カートリッジの交換はしているようなので、おそらくセントエアーか、そうでないとしても似たような技術によって実現されているのかと思います。
また、セントエアーと同様の企業でsensoryco.という企業があり、こちらも4D映画の香りなどの演出技術を有しているようです。
https://sensoryco4d.com/4d-theatre-effects-scenting/
これらの企業による技術に支えられて、匂いによる演出が広まっているんですね。
エンジニアとしても、これからの時代、インスタレーション作品などで香りについての演出について学んでおく必要があるように思います。個人的には引き続きウォッチしていきたいと思います。